革靴人の鈴木でございます。
税務署への届出だったり、店舗内装の打ち合わせだったり、バカみたいに忙しい今日この頃ですが、
色々なことが初体験でして、なかなか面白い日々です。
さてさて、少し前に仕上げた靴のことなんですけどね、ヒドゥンチャネルと呼ばれますが、
いわゆる伏せ縫いってもので仕上げましたよ。
一般的には高級靴にしか存在しない仕様です。
でもね、これ
はっきり言って
超絶面倒くさい!
もちろんね、出し縫い糸が削れにくいから頑丈だとか、
糸が見えるよりもドレッシーだとか、
ユーザー側にはメリットがありますね。
但し、多くの靴メーカーにとっては、手間ばかり掛かってしまうのに、手間賃も大して発生させられず、メリットなんて殆どありません。
もちろんね、靴メーカーがユーザーにその辺りの手間と優位性を告知&啓蒙活動をしていれば別ですけど、
そんな経営者は今のところ居ないですよね。
現在、頑張っているメーカーでも九分仕立て(すくい縫いのみ手製で、出し縫いは機械)ってのが妥協点なのかなと。
すくい縫いだけでもハンドで行うことで、グッドイヤーの接着剤によるリブではなく、包丁で中底を削って作るリブが形成されて
靴の屈曲性能もあがりますから、良いですね。
しかし、そんな頑張っているメーカーでも伏せ縫いまでは、手間がかかってやってらんねえ!ってのが現状でしょうね。
そんな面倒な伏せ縫いですけどね、現在自分が個人的に作っているノルベジェーゼ製法においても伏せ縫いを実行する予定ですよ。
いつ完成するのか分かりませんけど、、、。
いずれにしてもね、安く伏せ縫いを試したい!って人が居たら、
オススメはRAYMARさんですね。
つか、ココ以外で伏せ縫いの靴が安いところってあるのか!?
ではでは。
コールハーンの「ウィニー グランド ウォータープルーフ」ですが、表に糸があるのに裏には見当たりません。ヒドゥンチャネルなのでしょうか・・・
コメントあざーっす!
一般的に「ウォータープルーフ」などの水対策を考慮された靴にはセメント製法が多いと思います。水分が靴内部に入るのを防ぐのにセメント製法は効果的ですし。ウェルトの糸は良くあるフェイクかもしれませんね。
伏せ縫いは意匠的な要素が強いので、ウォータープルーフとメーカーが言い切るのは無理があるかなと。
出し縫い糸を使ってウェルトとミッドソールを縫い、その下に別のソールを接着で付けている場合もあるかもしれませんが、コスト的にどうなんでしょう?その場合には、現コールハーンで主流のマッケイ縫い+ラバーソール追加の方がコスト的にも良い気がしますし。
トレーディングポストオリジナルとかも3万円代でヒドゥンチャネル仕上げなってませんでしたっけ??レイマー より高いですが…
インド生産の靴のことでしょうか?カッコいいっすよね。最近バリエーションが増えた気がします(・∀・)実はその靴をインドで作っている会社の方と話したことがあるのですが、クオリティの高い靴を多く作っていましたよ。トレーディングポストが販売することでクオリティコントロールもキチンとしていると思うので、木型と足が合えばかなりオススメかと。