はい、どーも革靴人の鈴木でございます。
マジで朝晩は寒くなってきましたねえ。
11月ですもの(;・∀・)
さてさて、今日はちょっと革素材についてね。
しかも、靴マニアの方に嫌われているガラス革について。
ガラス革の完成品を見たことがある人は多いでしょうが、ガラス革の素材を見たことが有る人って少ないかもしれませんね。
こんなんです。
ガラス革っていってもね、特別な形をしているわけでもなく、
普通に牛の革なんすよね。
当たり前か。。。
この革は、以前にレディースのコンビでパンプスを製作した際に使った革。
といっても、自分はあまり靴でガラス革を使わない。
だってねえ、ガラス革はハンドで釣り込むのが結構難しい( ˘•ω•˘ )
自分みたいに職人ではない人間が作業すると、爪先がシワになりやすいんすよ。
でね、現在のガラス革は革表面にウレタン樹脂を塗って仕上げるんですけど、
革素材によって仕上がりもマチマチ。
英国の老舗メーカーChurch’sが使うブックバインダーカーフのように、カーフ素材に薄くガラス加工したモノもあれば、
革質が悪いからと表面に厚くガラス加工をするモノもあり、
他にもステアのような厚い革に、超絶薄ーくガラス加工している革なんかもあります。
ガラス革は撥水加工的な使われ方もするし、実に多彩。
良い革に非常に分厚くウレタン樹脂を塗り込んでいるエナメルのパーティー用の靴なんか本当にエレガントですよね。
といってもねえ、
やはり欠点として挙げられるのは普通のスムースレザーと異なり、乳化性クリームなどのシューケア製品による手入れが難しいってことですね。
素材の特徴であるウレタン加工をされることで、ケア成分が革内部に浸透することは難しいです。
こればっかりは、残念ながらどうしようもない。
さらに革表面の劣化ってのがあります。
ウレタン樹脂はスニーカーの加水分解同様に劣化する可能性が高い。
風通しが良くない場所に放置してしまうと、表面がベトベトになって使い物にならなくなる(-_-;)
上の写真にあるような素材の状態であっても同じ。
ずーっと放置していると、ウレタン樹脂が空気中の水分を吸ってベトついてしまいます。
風通しの良いところで、管理しておけば、表面が加水分解するのは稀なんですけどねえ。
もしね、皆さんがレザークラフトなんかをやっていて、ガラスレザーやエナメルレザーを持っていたら、
たまに出して使ってあげてくださいね。
そうしないと、使わないで廃棄とかになってしまいます( ;∀;)
せっかく、肉牛などの副産物として、お手元に来たのですから大事に使ってあげてくださいね。
ということで、ウチにあるガラスレザーも2ヶ月ぶりに出したので、これで何かを作ります。
靴以外ですけど(;・∀・)
ではでは。