はい、どーも革靴人の鈴木でございます。
今日は定休日ですが、これから都内某所にて勉強ですわ。
自分が以前お世話になっていた会社の経理担当にお願いして、経理や会計を教わってきます。
だってねえ、起業してから会計とか勉強がまったく間に合ってねえもの(-_-;)
休みってなにそれ!?オイシイの?ブラック企業ってなんすか?
って感じで自虐的に経営しておりますよ(-。-)y-゜゜゜
さてさてネットでちょいちょい話題になっているリグロインをクリーナーとして靴に使用する件についてね、自分の見解を書いておこうかと。
今までに店で何人か聞かれたことがあります。
質「リグロインをクリーナーとして使用するのって、どうなんでしょうかね?」
鈴「溶剤ですよね?」
質「そうです」
鈴「たまに溶剤系クリーナーを使うならば良いけど、頻度高く使いまくるのは微妙っすね」
だいたいそんな感じで伝えてます。
自分の考えとしては
アァ!?ナンダこら!( ゚Д゚)
って憤慨される方もいらっしゃるかもしれませんけど、コレ真面目に思ってます。
最近のネット傾向を見てると、
「リグロイン使っても、革に変化無いから大丈夫!」
「数年間使い続けても、革は良い状態だから問題なし!」
ってな意見が多いでしょうかね。
さらに靴磨き店舗でもリグロインを使っているというブログもどこかで読んだことがあります。
リグロインについては実際に革を使って実験されている方も居るようですし、動画にアップしてる方も多いっすよね。
確かにスムースレザーなどの革に対しては、それほど大きな問題は無いとは思います。
溶剤ですからね、天然素材である革への影響は少ないでしょう。
でもね、、、
靴を構成するパーツは革だけではないです。
自分が気にするのは
靴を構成する糸は、出し縫い、すくい縫い、アッパーの縫製、モカ縫製などで使われています。
「出し縫い」「すくい縫い」「モカの一部」に使用されるのは、天然素材の麻糸ですね。
アッパーの汚れ落としの為に、溶剤がこういった糸に付いても大して問題はないかなと。
そもそも、すくい縫い糸に触れることは無いでしょけど(;´・ω・)
で、自分が最も気にしているのはアッパーの縫製やモカの一部に使われている糸。
だいたい20~40番手くらいの太さでしょうか。
あれね、実は化学繊維なんですよ。
ポリエステル繊維なんですわ。
つまり、石油の成分から作られているわけ。
で、この化学繊維に溶剤が触れるとどうなるでしょうかね?
すぐにドロって溶けることは無いと思いますが、糸の表面については多少なりとも影響があるでしょう。
次第に糸の表面が荒れてくるだろうなと推察してます。
そうすると、繊維としての強靭さが徐々に失われていくことは否定できないんじゃねえかなと、考えるわけです。
たまにワックスを落としたり、綺麗にするためにそうした溶剤系クリーナーを使用するならば、影響は軽微でしょう。
自分もリグロイン、サフィールのレノマット、コロンブスのツーフェイスローションを使うときがありますが、頻度としては半年に一度程度かなぁ。
溶剤系クリーナーの使用頻度を低くしているのは革の為ってのもありますが、実は糸を保護する為だったりします。
ただ、靴磨き好きな人が、溶剤系クリーナーを高い頻度で同じ靴に使用していると、どうなんでしょう。
爪先のキャップ周りや履き口周りは大丈夫ですかね?糸がほつれてきていませんか?
自分が心配することではないですよね。失礼しましたm(_ _)m
だってねえ、アッパーの糸がボロボロになったとしたら、基本的には逃げ場はないんです。
修理屋さんが無理やり縫う場合もあるかもしれまんが、同じように直すってのは大抵難しいですね。
もしもボロボロになった縫製糸の箇所次第ではアッパーを完全分解するしかなく、修理不可能な場所も多いんすよ。
是非アッパーの糸は大事にしてくださいm(_ _)m
もちろん、こうした糸は靴メーカーによって、使わている種類も異なるでしょうけど、
現時点ではその耐久性や耐摩耗性から化学繊維が使われるのが一般的だったりします。
興味がある方は、
自分みたいに半端な靴作りをしている人間でも、この程度は分かることなので、
靴業界の関係者にも聞いて、色々と情報を集めてみるのも楽しいっすよ。
何が正解or不正解かは、各々が出すことだと思うのでね、是非ご自身の回答を出してみてください。
自分の回答もそのうち変わることがあるかもしれませんし(;・∀・)
ではでは。