はい、どーも革靴人の鈴木でございまぁす。
簿記会計とかまったく分からんから、現在勉強中です。
将来的には人に任せるけど、基本くらい知っておかないと経営はしてられんからね。
オセーヨ!ってツッコミがあることは重々承知!
一人法人は苦労ばかりだけど、初体験が多いから中々楽しいねえ(苦笑)
さて、今日の愚痴が終わったところで、靴のアッパーに使用する革について。
革の値段が急速に上がっていますねえ。
前年比でも相対的に上がっている感じがします。
革の流通量はそれなりにあるような気がしますが、
間違いないのは、ココ数年で高いクオリティの革が減っているってことかな。
特に上質なカーフなどは自分が行く店舗には中々入荷しません( ;∀;)
現在の皮革原材料関連のストリームとしては、、、
菜食主義によるヨーロッパの肉牛消費量減少
同様に仔牛消費量の減少
アメリカの肉牛への成長ホルモン剤投与
中国を主としたアジア内での皮革消費量の増加
アジア内から水牛系統の革流通
こういったことが起因してるなら、まあ良質な革が枯渇するわなって感じ。
じゃあ、このまま流されていくか?
そんなことはない。
面白いチャレンジしている人のことが聞こえてくる。
今回ご紹介するのは、コチラの革。
エロいっすねえ(#^^#)
サンプルとして作りました。
店舗に置いてあります。
使用されているアッパーの革は日本で鞣されているのですが、カーフではなく高級キップ。
ただね日本では皮革を細かく分類し過ぎてて、おそらくヨーロッパではカーフに分類されるらしいっす。
まあ、そんなことは置いといて、
実はこの革を鞣している日本のタンナーには目標となる革があるそうです。
「ジョンロブが使っているミュージアムカーフに追いつけ、追い越せ!」
ジョンロブの靴に興味がある方は、知っていると思いますが、ミュージアムカーフはイタリアのタンナーが作っているカーフの革ですね。
画像で検索すれば多数の斑模様の革が見つかるハズ。
あの革を追い越そうとタンナーが頑張っているらしいです。
画像の通り、斑らな模様が入っていますが、これ実は皮に元々存在している斑文様を生かしている革なんですね。
なので、非常に美しい透明感のある仕上がりです。
これを使って、自分の足に近い靴を好きなデザインで作れたらサイコーっすね。
この革がミュージアムカーフを超えたか?超えてないか?
答えを出せるのはミュージアムカーフのユーザーだけだろうけど(;´∀`)
とはいっても、この革にも実は弱点があります。
隠しても仕方ないのでね、ハッキリ言っておきます。
透明感のある仕上がりで美しい反面、普通の鞣し方では消えてしまうトラ(革のシワ)もガッツリ残って、目立ちやすいということがあります。
トラ自体は自然のモノなので、存在することは当然。
そこが味なんですけどね。
なので、ウチで作る場合にはトラが出そうな部分は内側のパーツなどに使うこともあります。
良い革が枯渇している大変な時期だからこそ、こうした新たな動きが出てくるんですね。
逆に言えば、良質な革がヨーロッパから豊富に入ってきて、お金さえ払えば手に入る状況だったならば、日本国内でこうした動きにはならなかったでしょう。
逆境だからこそ問われる真のチカラ。
良い革が無いならば、俺たちの手で作ろうぜ!
ていう気概を勝手に感じてしまいますね。
この革は以下の5色をご用意しております。
Navy/Dark Brown/Light Brown/Wine/Gray
どれも透明感のある革で、素敵です。
どれも斑感がありますが、特に強いのはNavy/Light Brown/Grayの3色ですね。
ではでは。
2019年7月末までの特別価格
ハイグレードレザー使用短靴: 税別50,000円 税別47,000円
ハイグレードレザー使用ブーツ: 税別54,000円 税別51,000円
こちらの和製ミュージアムカーフですが、どちらのタンナーかご存知でしょうか?また素晴らしい革だと思いますが、経年変化の様子も拝見したく、機会があれば貴ブログへの掲載をお願いいたします。
コメントいただき、ありがとうございます。申し訳ないですがタンナーについては分からないですm(_ _)m
自分も似たような、斑らな表面仕上げをしてある半裁の革を持っていますが、ここまでの雰囲気は無いんですよねー。サンプル靴として手元に届いたばかりですので、しばらくは店舗に置いておきますが、履くようになったら経年変化もお伝えしますね!