はい、どーも革靴人の鈴木でございます。
今週は朝から晩まで靴の授業で頭がクラクラ、、、。
靴の勉強をしている中で特に靴の設計についてはマジで衝撃を受けております。
靴と足の関係は非常に難解。というか今までそこまで考えたことが無かったわ(;´Д`)
こんなに動く身体の部位をキチンと覆い、外部からの危険を防御し、さらにその動作を毎時補佐する商品ってなかなか無いっすよね?
こうした靴と足の関係を理論的に体系化し、靴の設計に反映させる技術を擁している人が居ることにビックリ。
もちろん、日本人。
色々な座学でその理論を勉強しましたが、この理論も一部だが完璧では無いところがあるらしい。
しかし、その点についてもあと1、2年程度で完成するとのこと。
完璧でないことを隠さずに、さらに理論を完成させる為に、常に前に進もうとしている姿勢は靴に関わってビジネスしたい自分には学ぶべき点ばかりです。
この人は海外や国内メーカーから靴設計のレクチャーを依頼をされることが多いとのこと。
こういう考えが広く伝わると、メーカーにとっては自社で行っていることを客観的に捉えられるので面白いと思うのですけどね、なかなか各靴メーカーはプライドもあるのでしょうけど、そこまではしないらしいです。
でもって、その体系化している理論を少しでも理解して、色々な靴を見ていくと面白いですね。
本来、木型は各メーカーのコダワリが凝縮しているパーツです。
職人が長きに渡り、その感覚で木型を修正し、築き上げてきた歴史あるメーカーもありますし、
上記のような理論を基に設計思想を築いているメーカーもあります。
その他にもコスト面を考慮して、木型は完全に外注任せにして、自社では関知しないメーカーもあります。
以前にも書いたと思いますが、既製靴って皆さんの足に合致することはほぼ無いんですけど、
木型を常にカスタムし続けることに前向きなメーカーは良いですよね。応援したくなります。
特にユーザーと繋がりがあるメーカーは、ユーザーからの意見を聞けるので、新たな木型設計時に反映させやすいでしょう。
これからは木型を大事にしつつ、さらにカスタムし続けることが重要になってくるのかなと。
その為にも、設計理論が基礎にしておいた方が良さげでしょうね。
ちなみに、勉強の為に写真のようなセメント製法の靴を履きますけど、やはり安い靴は設計が甘い場合がほとんどですね。
当然といえば当然ですけど、使用している部材が安いので、ヒールやソールが削れやすい。
しかも設計自体が雑な部分があり、削れ方が歪になりがち。
木型自体が甘い作りなんでしょうけどね。
つまるところ、靴の歩行時に余計な部分に負荷がかかり、靴としての寿命が極端に短くなってしまいます。
設計の甘いセメント靴でも、自分は大事に磨いておりますよ。それが足を守ってくれる靴へのリスペクトでございます(*゚▽゚*)
ということで、また!